第4回アフリカツメガエル研究会(XCIJ)総会 議事録
日時: 2005年6月4日(土)、13:00-14:30
場所: 仙台国際センター、第7会議室
出席者: 浅島誠、井筒ゆみ、岩崎靖乃、上野直人、内山英穂、岡本治正、木下勉、坂
井雅夫、笹井芳樹、鈴木厚、平良眞規、高橋秀治、竹島一仁、竹林ー鈴木公子、栃内
新、中條信成、西松伸一郎、新田和広、二宮裕将、福井彰雅、前野貢、矢尾板芳郎、
弓削昌弘、渡辺明彦、渡部稔
(以上25名)
報告事項
(1)ナショナルバイオリソースの現状報告が以下の通り行われた。
(矢尾板)- 広島大学両生類研究施設ではトロピカリスの繁殖が順調に進んでおり、安田系統、Ivory coast系統も分与可能な状態にある。増えすぎた系統については近々
300匹程度を処分する予定。
- 宅急便の場合は運搬時の死亡を避けるために搬出の個体数を減らし、10匹/箱、個人で持ち帰る時はキャリアーを用いても70匹を目安として
いる。
- 安田系統の精巣を組織切片で観察した時は受精後3ヶ月で精子形成が行なわれることを確認。現在、トロピカリス飼育マニュアルを作成中。
- 安田系統について10対の染色体を体細胞分裂、第一減数分裂、第二減数分裂で確認。ミトコンドリア DNA解析によれば浅島系統が1400万年前に、Ivory coast系統が200万年前に、Nigerian系統と安田系統から別れたと思われる。Nigerian系統と安田系統は調べられた領域では完全に一致していた。
- Nigerian系統と安田系統のグループとIvory coast系統と浅島系統のグループを区別するための簡単なPCR法を確立したのでホームページで公開。
(浅島、高橋) 東京大学浅島研究室ではトロピカリスが浅島系統300匹、安田系統130
匹、Nigerian系統(N8相当)900匹まで増え分与可能。分与希望者は広島大学両生研
の場合と同じ手続きをとってもらいたい。導入するDNAをあずかってトランスジェニッ
ク個体を作製する体制も整っている。
(平良) 雄が生後4ヶ月を満たずに性成熟するNigerian系統(通称“Golden Line”)
5〜10ペアをHarlandより譲り受けることになっている。これを一旦、浅島研究室で
増やした後、広大両生研へ移して分与可能な数まで繁殖させる予定である。
(2)トロピカリスのcDNA annotation jamboreeが今年の7月11日〜15日、英
国Cambridgeで開催されることの説明があった(平良)。XCIJから代表として平良先
生、平良研究室学生1名が参加する。上野先生代表の学振『先端研究拠点事業』より
交通費が補助される。
(3)第11回International Xenopus Meeting(The 11th IXM)の開催について説明
があった(浅島)。開催地は、隔離され、静かで、国際空港に近い、という条件を満
たす場所として、千葉県木更津市にある『かずさアカデミアセンター』が選ばれた。
組織委員会規約および外国人研究者の参加者リストの紹介があった。今後、国や企業
に働きかけて補助金獲得を行う旨の説明があった。
(4)その他、迷惑メールに対する対策としてメーリングリストの掲示を中止したこ
と(平良)、リスト登録が無いとメーリングリストに情報が流れないこと(坂井)が
説明された。
審議事項
(1)The 11th IXM準備委員会の検討が行われ、以下のメンバーによる準備委員会設
立が承認された。
財 務 |
浅島 (他2名) |
庶 務 |
木下 (他3名) |
プログラム・印刷 |
上野・平良 (他10名) |
会場受付 |
竹島 (他7名) |
懇親会・エクスカーション |
岡本 (他3名) |
広報・ホームページ |
栃内 (他3名) |
記録・写真 |
坂井 (他2名) |
|
(2)XCIJ世話人として岡本治正先生(産総研)に加わって頂くことが承認された。
(3)XCIJ会長として3年間務めて頂いた上野先生(基生研)に代わり、新会長とし
て浅島先生(東大)が承認された。
(4)XCIJのメンバー更新を円滑に行うために、年度初め(5〜6月)に各研究室単
位でXCIJメンバーリストの変更を行い、最新ファイルを事務局へ送ることにより一括
更新を行うことが承認された。また、日本発生生物学会のホームページへIXMの広告
を出せるよう働きかけることが承認された。XCIJの定期総会を発生学会に合わせて年
1回行うこと、次回2006年度の広島総会では、IXMの最終的な打ち合わせを行うこと
が承認された。