National BioResource Project (NBRP)情報   
 

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ゲノム関連情報

ゲノム関連事業経緯説明(アフリカツメガエルNBRPゲノム関連事業担当:平良)(9/9/03改訂)

 NBRPのゲノム関連事業について簡単に経緯を説明しますので、議論の資料として下さい。
 平成14年度のNBRP申請書には、X. tropicalisの維持と供給ならびにX. laevisとX. tropicalisのゲノム関連情報(ESTs、BAC、発現パターンなど)の収集を申請しましたが、tropicalisの個体維持と供給のみが認められました。その後、「ゲノム関連事業」がNBRPに追加されることになりましたが、各生物のNBRPごとにアレイ化クローンを国立遺伝学研究所に送り、そこで一括して塩基配列決定を行なう、という非常に限定した内容のものです。当時は、X. laevisとX. tropicalisのESTs数がまだまだに少ない段階でしたので、XCIJに呼び掛けた後(結局返答はありませんでしたが)laevisとtropicalisで2ライブラリーずつ計16万クローンを遺伝研に送ることにしました。それに先立ち、2002年3月よりJGIがtropicalis Nigerian N6を使ってgenomic sequencing が始まりましたので、tropicalis研究の標準系統としてNigerian N6を使うことが妥当であり、ESTsもこれを使って行なうべきであると考えました。ヨーロッパではIvory Coast (IC)系統を用いてESTsを作成していることから、日本でNigerian N6系統のESTsを行なう意義は充分ある訳です。しかしここでの大きな誤算は、Nigerian N6が入手できない状態が未だに続いていることです。そこでcDNAライブラリーの質の高さでは定評があるDr. Bruce Blumbergより急遽ライブラリーを手に入れ上野研でアレイ化していただき遺伝研に一部を送ったところです。このライブラリーの特徴はvectorとしてpCS22のexpression vectorを使っていることで、ESTにヒットしたものが全長のCDS含んでいた場合、それを入手することで機能解析が可能となります。ただし今後、プラスミドの供給体制を整備する必要があります。イギリスのSanger InstituteでもNigerianを使ってESTプロジェクトが進行中で(荻野氏からの情報)、9/9/03現在5'ESTsが55,000となっています(http://www.sanger.ac.uk/Projects/X_tropicalis/ 参照)。ESTsは少なくとも500,000位は必要で、今後も継続的に増やす必要があります。
 次に、BACライブラリーと塩基配列決定に関してです。平成14年1月に設立したNBRP準備委員会で既にtropicalisのBACライブラリーを準備する重要性が議論されていました。平成14年2月にはJGIがショットガン法でtropicalisのgenomic sequencingを開始するとの情報が入って来ましたが、ショットガン法だけでは断片化した配列が形成されるだけで長いcontigを作りことは不可能です。そこでそれを見越して平成14年度のNBRP申請書にBACに関する項目を含めていましたが、その結論は先に述べた通り残念ながら認められませんでした。
 今年の4月に、JGIはBACクローンの配列決定のプロジェクトの募集をスタートさせました。狙いは、研究者の関心のある領域を中心にまずcontigを完成させて行こうというものです。逆に言いますと、BACの塩基配列決定はJGIといえども大変な作業のはずで、それを最後まで仕上げられる見通しが定かでないか、あるいはXenopus研究者からの反応次第で継続も中止もあり得ることを意味するものと考えています(私は早速それに応募し先日それが採択されたところですが、現在もその募集は続いていますので皆様もぜひ応募されると良いと思います;ついでに述べますと、申請書には希望の遺伝子の重要性を述べるだけでよく、採択後は配列情報を送るだけで後はJGIで行なってくれます)。このことはまた日本でも Nigerian N6のBACを使って 塩基配列決定を行なえばgenomic sequencingに対して少なからずの貢献ができるものと考えています。ただしこれもまた Nigerian N6の供給難が災いしています。
 
 











NBRP事業報告
平成14年度
 
 

NBRP申請書内容
平成14年度
 
 

平成15年度
 

 
NBRP沿革、および関連委員会議事録(準備委員会も含む)

2001.12.26
 XCIJ-FreeMLを通じで準備委員会への参加呼び掛けを行う

2002.1(東京)
 第1回準備委員会

2002.3(名古屋)
 第2回準備委員会

2002.8(名古屋)
 第1回バイオリソース委員会